考古化学シリーズ
【概要】
歴史資料の自然科学分析は非破壊が前提なので、化学組成を知りたい場合は表面からX線をあてる方法が一般的である。しかし、青銅製品の錆部は金属部分と化学組成が大きく異なっており、また小判や丁銀のように表面処理を施した資料は内部組成をきちんと測定できない。一方、加速器から発生する負ミュオンという素粒子を使うと、資料をまったく傷つけずに、内部の化学組成を知ることができる。いくつかの事例と、そこからわかることを紹介する。
【講師】齋藤 努(さいとう つとむ、国立歴史民俗博物館 研究部 教授)
(プロフィール)
理学博士(化学)。専門は文化財科学(材質、製作技法、原料の産地など)。美術品・工芸品・考古遺物などの歴史資料を対象として、自然科学的な手法を使って調査を行い、人文科学的な研究結果とあわせることによって、原料の流通、人の交流、使用されていた技術などについて考察を加える研究を行っている。また、刀匠などの伝統技術に関する実地調査や、銭貨や小判の製作再現実験なども実施している。
【開催日】2月23日(火・祝)
【時間】13:30~15:00
【会場】10階探究実験室
【対象】高校生~大人 ※興味がある小・中学生の参加可
【定員】20名
【申込】1月2日(土)9:00より電話(043-308-0511)で予約
開催時間 | 2021年02月23日1:30 PM - 3:00 PM |
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