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“技術”の進歩は“人”の歩み

千葉県最南端に立つ「野島崎灯台」は初点灯から2020年で150年。3度の建て替えを経て、現在も東京湾の安全を見守っています。建設を指揮したのは、フランス人技術者「フランソワ・レオンス・ヴェルニー」でした。
彼は江戸幕府の依頼で「横須賀製鉄所」の建設を進め、日本人技術者の養成に尽力しました。しかし、倒幕運動が激化すると横須賀からの退去を命じられてしまいます。それでも彼は技術者としての“誇り”に懸け、仲間と作り上げてきた製鉄所を守り抜きました。こうした人々の努力が、明治以降の技術発展につながっていったのです。
科学技術の発展には、必ず「人」が関わっています。彼らの残したエピソードを調べてみると、科学技術への親しみがより一層深まるかもしれませんね。


ヴェルニーの名を冠した横須賀市の公園
文化財を展示する「ヴェルニー記念館」もある

 

参考文献: 山本 詔一. (2006). ヴェルニーと横須賀. 西堀 昭, 平尾 信子 (監), 横須賀市企画調整部 文化振興課 (編), 横須賀市. 宮永 孝. (1998). ヴェルニーと横須賀造船所. 法政大学社会学部紀要 社会労働研究, 45(2), 57-111.

執筆: あきもと

2020.06.22